2024年

11月

29日

宮古島の秋の色

初めての気候、初めての景色。

鮮やかな桃色の花はトックリキワタ。
温暖な気候ゆえ、桜のように思えて、季節が春なのかと錯覚してしまいました。

 

 

こちらは、おそらくダイサギ。(またはチュウサギ)。
しばらくお食事風景を見守りました。
人間であるこちらの方が自然におじゃましているような心持ちになります。

 

 

様々な渡り鳥に会うことができました。

こちらは、キョウジョシギ。

 


写真はありませんが絶滅危惧種のサシバにも会えました。タカの仲間です。

優雅な飛翔を目にして、鎌倉のトンビを思い出し、懐かしい気持ちになりました。

 

 

小夏日和、

半袖・サンダル姿で目にするススキは、新鮮でした。

 

 

気象庁の季節区分では、沖縄県の秋は11月までで、12月から冬ということです。

 

俳句では季語をどう取り入れるか、惑う日々です。
無季俳句を作ったり、どうしても夏の季語が入ってしまったり。

日々勉強です。

 

 

皆様はどんな11月をお過ごしだったでしょうか。

季節の変わり目、お体を大切にお過ごしになれますように。

 

 

 

 

 

     

2024年

10月

29日

島から島へ

 

先日、沖縄本島へ旅行しました。
宮古空港で搭乗を待っている間、窓の向こうに虹が架かりとても綺麗でした。

那覇空港に着いた後は、車で移動。

沖縄本島から橋を渡り、小さな島にもいくつか寄りました。

 

旅の途中の数コマをご紹介します。

 

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斎場御嶽(せーふぁうたき)の木陰にて。

木漏れ日を受けるクワズイモの葉。
葉脈がくっきりと透かされ、そこを流れているだろう水の音が聞こえてきそうな錯覚に陥りそうなほどの生命力を目の当たりに。

 

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沖縄の県蝶・オオゴマダラ。

オオゴマダラは日本の蝶としては最大種の一つ。

ゆっくり優雅に飛ぶことと黄金色のサナギが特徴。

 

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瀬底島の朝日。
ほんのり秋色の風が漂う中、芭蕉の葉と椰子の葉を通して刺し込む光が印象的でした。

 

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浜比嘉島。
美しく穏やかな朝の散歩が叶いました。

清掃活動されている方々がいらっしゃるおかげさまです。

 

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浜比嘉島の海は透明度がとても高く、白い砂に落ちる波紋の影の揺らぎなど、ずっと眺めていたい光景でした。

 
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時系列が前後しましたが、
ひめゆりの塔
で手を合わせることから始めた旅でした。
沖縄戦の戦争遺跡です。

 

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平和祈念公園でも、筆舌に尽くしがたい思いに襲われました。
摩文仁(まぶに)の丘には、ただただ静かに風が吹いていました。

戦争の激戦地だった場所に身を置き、海風に包まれ、
拙いながら俳句を詠みました。

 


 風爽か摩文仁は静か胸つぶる

 

 

(胸つぶる…胸がしめつけられる の意の古語)

 

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平和の礎(へいわのいしじ)には、
沖縄戦の戦没者24万人以上のお名前が刻まれています。
国籍を問わず、また、軍人、民間人の別なく、全ての戦没者の氏名を刻んでいます。

毎年、6月23日の慰霊の日に合わせて、新たに申請があった人の名前が追加刻銘されています。

 

建物の基礎の「礎 (いしずえ)」を、沖縄の方言で「礎 (いしじ)」ということに由来しており、ゆるぎない平和への想いが込められています。

 

 

世界の恒久平和を心より願います。

 

 

 

 



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2024年

9月

30日

白夏-スサニナツ

お彼岸を迎え、関東にいた頃には秋の深まりを徐々に感じる頃。
宮古島の残暑はもうしばらく続きそうです。

 

伊志嶺安進『沖縄気象歳時記』によると、

沖縄の季節は、本土と同じように区分できないので、
気象庁は長期予報を行うのに便利なように沖縄の季節を次のように区分したそうです。

 

 

・春・  春  2月下旬-4月上旬

     初夏 4月上旬-5月上旬

 

・雨期・      5月中旬-6月上旬

 

・夏・  夏  6月下旬-9月中旬

     残暑 9月中旬-10月上旬

 

・秋・     10月上旬-11月

 

・冬・     12月-2月下旬

 

なるほど、9月は宮古島ではまだ夏なのです。

沖縄独自の歳時記をなぞりながら体感していくことが、とても新鮮です。

 

 

二十四節気の白露から秋分にかけて、こちらでは白北風(スサニシ)という北東の季節風が時々強く吹き、涼しさを届けてくれます。

白北風は、さとうきび畑を撫でてはサラサラと自然の音楽を奏で、また、海では水面を撫でては白波を立たせます。

白北風は、地域によって、スサニスカジ・シラニシなどとも言われるようです。


そして、この時期の夏を白夏(スサニナツ・スサナツ)と言います。

 

初めましての言葉を覚え、響きを確かめる日々が続きます。

〈写真〉 宮古島・東辺名崎の風景

 

 

 

 

 

 

     

2024年

8月

29日

地軸の傾き−季節の移ろい

暦の上では秋ですね。


気温だけに注目すれば真夏日が続きますが、朝晩の風の中に、かすかに秋の色を感じるようになりました。

 

太陽に注目すると、日の出・日の入りの方角・時刻が徐々に動いていることを確認できます。

このことは、
地球の自転軸(地軸)の傾きを体感しているということと一緒で、自分が地球の住人であることを再確認できるということでもあります。

散歩で見つけた青いお花は、エボルブルス。

花言葉は「清潔」「清涼感」。

 

暑さの中、まさに清涼感溢れる花々から元気をいただきました。

風のある日は散歩が捗ります。 

 

太陽を浴びて空を見上げて、潮の香り、草の香りに包まれて深呼吸。

五感を大切に、バランス良く歩めますように。

 

同じ星の同じ空の下より、皆様の心身のご健康をお祈りします。

 

 

 

 

 

 

2024年

7月

27日

天蛇/ティンパヴ

7月22日の朝。窓を開けたら、目線の先に虹が架かっていました。

現れたり消えそうになったりを繰り返す様子は、まるで意思を持った生き物のようで、空に溶け切るまで目を離せませんでした。

 

宮古島の方言で虹のことを「天蛇(ティンパヴ)」と言うように、 

天を舞う蛇のようにも捉えられ、神秘的なひとときでした。

次の日から数日間は、台風の影響で空はみるみる灰白の世界に。
このかけがえのない虹の光が貴重なものであったことを実感することになります。

 

台風3号。私には、なかなかの強風に感じましたが
島で長年生活されている方によると、
「今回はそよ風です。」
とのことで、なるほど勉強になります。

自然と共に生きていることを改めて実感します。

 

万一の停電対策もして、強風時は部屋にこもりながら久しぶりに編み道具や香道具を出してみました。

電気に頼らない過ごし方を改めて探ってみます。

おかげさまで、ものづくりの手が捗り、欲しい道具や素材もできたので、雨上がりに近所の手芸屋さんへ行ってみました。

オーナーさんが編み物をしながらお店を開けていて、

「台風も良いでしょ。なんとかなるものよ。」
とおっしゃったのが印象的でした。

 

 

島に移住して4ヶ月。
まだ不慣れなことも多く、緊張する場面もたくさんあるものの、
素晴らしい自然と優しい人々に触れて、心が豊かです。
心が豊かになると身体も健やかになりやすく、感謝の気持ちが溢れて止みません。

 

 

夏本番。
皆様がお健やかにお過ごしになれますよう願っています。

 

 

 

〈写真3枚め〉ブーゲンビリアとその落花

 

 

 

 

 

 

 

 

2024年

6月

29日

夏至南風/カーチバイ

6月20日、宮古島は梅雨明けを迎えました。
「夏至南風(カーチバイ・カーチーベー)」 は、沖縄地方で梅雨明けに吹く、やや強い南〜南西風のこと。
外出時、風が吹くと方位磁針で確認!を繰り返してみたら、確かに南よりの風があちらこちらに吹いて、心地よいです。

 

カーチバイが吹くと気温もぐんと上がり、空や海の青もくっきりとした夏の色に変わっていくようです。

 

 

こちらは先日見つけた虹色の光。

「ハロ(日暈)」という天体現象です。虹の光を見つけると嬉しくなりますね。


ちなみに、宮古島の方言では虹のことを天蛇(ティンパヴ)と言います。

漲水御嶽(はりみずうたき)の神話で、七色の光を纏った蛇が天へ駆け昇ったことから、虹のことを「天の蛇」と呼ぶようになったそうです。

6月23日は「慰霊の日」でした。
沖縄戦での犠牲者を追悼し、世界の恒久平和を願う日。


澄み切った青空と透明な海が広がり、穏やかな雰囲気の沖縄ですが、この美しい景色からは想像しがたい悲劇が1945年に起こりました。

79年前の6月23日、太平洋戦争末期に沖縄県民を巻き込んだ地上戦が終結。
この戦で、県民の4人に1人が命を落としました。

 

沖縄県では、この沖縄戦終結の日を、戦没者(20万人を超える命)の霊を慰め平和を祈る「慰霊の日」として県の条例で記念日に定め、県内の学校や職場は休日となります。

関東に住んでいた時には、ニュースを見ながら黙祷をしたこともありましたが、実際に沖縄県で迎える慰霊の日は、とても身近に感じられ緊張感ひとしおでした。

 

平和を切に願います。

 

月の満ち欠け、潮の満ち引き。
地球・宇宙の呼吸を感じながら、同じ星に住む全ての生き物の平和・平安を祈ります。

 

全ての武器を花に変えられたら、どんなに穏やかな空気に満ち溢れることでしょう。

 

私が生きている今日という日は、

生きたくても生きられなかった人々の明日でもあります。

背筋を伸ばして、精一杯生きよう、と改めて思いました。

 

 

 

 

本州方面は梅雨の頃ですね。

天気痛(低気圧による頭痛)がひどい時は、耳を優しく引っ張ったり、頭をマッサージしてあげると症状が和らぐようです。

 

 

皆様が穏やかな日々をお過ごしになれますように。

 

 

 

 

 

 

 

2024年

5月

28日

小満芒種/スーマンボースー

二十四節気では、立夏の次に小満(しょうまん)、芒種(ぼうしゅ)と続きますね。

沖縄では、この二つを合わせて、「スーマンボースー」と読みます。「梅雨」を表す方言です。


新暦だと2024年は5月20日が小満、6月5日が芒種です。
宮古島では5月21日に梅雨入り発表があったので、暦通りというわけです。

もともと旧暦を取り入れていた私にとって、宮古島での暮らしは、旧暦をより身近に感じられる機会に恵まれ、日々新鮮ながらも、どこか懐かしいような感覚に陥ることが多く嬉しいことです。

 

暦の使い方や季節の感じ方が、関東で暮らしていた時と変化があり、今はそれを楽しんで吸収しています。


もちろん鎌倉は大好きな町なので、「今頃は夕涼みがてら蛍を楽しめるかな」「紫陽花シーズンだな」などと思いを馳せる日々でもあります。

 

どの土地でも実感するのは、それぞれの風土風習や芸術の中に、その土地土地で生きるヒントが含まれているということです。

移住を決める前から宮古島市立図書館の郷土エリアにはお世話になりました。
中でも、方言についての資料の豊富さには驚きました。
改めて「くまから」が宮古島の方言で「ここから」という意味があることを、幾つもの資料で確認できたときの興奮は忘れ難いです。

( 宮古島市立図書館は、島外からの旅行者でも書籍の貸し出しを受けることが出来る、素晴らしい図書館です。)

 

最近は郷土文学資料を読み、戦後詠まれた俳句や短歌などから、島の景色を感じとることが日課の一つです。

また初めて見る花や草木や生物、風の名前などを調べる時間も大切にしています。

覚えたてのそれらが半世紀前の俳句や短歌の中で詠まれていると、句集や歌集の中の17文字、31文字が突如として色彩豊かに浮かび上がり、目の前に風景が広がるようで、しばしタイムスリップし、作者の辿った時間を追体験するかのような時間が訪れ、その度に、わずかながら心身が宮古島に馴染んでいくような気持ちになります。

5月15日は沖縄本土復帰の日で、今年で52年でした。

暮らす場所が変わると、入ってくる情報も変わります。
昨日(5月27日)は北朝鮮の軍事偵察衛星打ち上げにより、夜中にJアラートが鳴り響きました。
今日(5月28日)は不発弾処理(海中爆破)のお知らせがありました。

平和の大切さを体感します。


土地の歴史を知り、「おじゃまします」の気持ちを忘れずに、「よろしくお願いします」と、常に心で唱えます。

私は、東京、横浜、鎌倉で育ち、台湾生まれの祖母と一緒に暮らしていたのですが、

台湾に近い宮古島に移り住んでいる今、「全て繋がっている」という実感があります。

 

 

先日、お弁当屋さんのおばちゃまが、
「宮古島は気候だけでなく人もあったかいよ。頑張って!」

と素敵な笑顔で声をかけてくださいました。

 

毎日感謝の気持ちでいっぱいです。

当たり前のような、でもそうでない、かけがえのない日々。
ありがとうございます。

 

これから梅雨前線が北上して行きます。

曇り空でも雨の中でも、心は晴れやかに、虹が架かりますように。

宇宙が平和でありますように。

 

 

 

〈写真1〉スーマンボースー(梅雨)の晴れ間、朝のとある漁港

〈写真2〉伊良部島で覚えたウスベニニガナの花と種子

〈写真3〉アダンの実(ヤシガニの好物)

〈写真4〉バタフライピーの花(鮮やかな青色のハーブティーで有名)

 

 

 

 

 

 

 

2024年

4月

22日

空路, ときどき陸路と海路

 

神奈川・鎌倉から沖縄の離島・宮古島への引越し方法について、質問をいただくことが多いので、まとめてみました。

 

 

前提として

私は、暮らしのダウンサイジングを叶えたかったので、持ち物は半分以下にし、大きな家具のほとんどは手放し、引越し業者さんには頼りませんでした。

 

・ゆうパック、ヤマト宅急便、佐川飛脚ラージ便のお世話になりました。 

 

離島への発送は、航空搭載となるため、チェック項目がたくさんあり、窓口ではいつも緊張感が漂いました。

 

・自転車は自分で分解・梱包し、佐川飛脚ラージ便で運んで頂いたのですが、こちらは陸路と海路という長旅だったため、実際に宮古島に届いて、組んで動作確認出来たときには、喜びもひとしおでした。

 

・自家用車は、沖縄車両輸送専門のアイランデクスさんに予約、

東京・有明港に持ち込み、貨物船「にらいかないⅡ」で数日かけて宮古島・平良(ひらら)港まで運んで頂きました。

貨物船に人は同乗できないため、有明港で車を預けた後は電車で一度実家に帰宅。

数日後、羽田空港から宮古島・下地島空港へ飛行機に乗った後は、タクシーで平良港へ。

ようやく車をピックアップする、という流れです。

平良港で自分の車を見つけた時は、感慨深かったです。

 

それから一週間程かけて、宮古島市役所・警察署で住所変更や移転登録・車庫証明書取得などを済ませ、運輸支局で沖縄のナンバープレートを受け取った時に、ようやく宮古島民になった実感が湧きました。 

 

 ・観葉植物のパキラも、送りました。

鎌倉ではまだ気温の低い3月初旬、思い切って強剪定し、丁寧に梱包して ゆうパック窓口へ。

(強剪定とは、枝を短く切りつめたり、多くの枝や芽を切り落とすような剪定で、木の回復力が無いと枯れてしまうため、本来なら暖かい時期に行うべき方法)

 

郵便局の窓口で、梱包状態や肥料の有無などを確認された後、数日かけて無事に届きました。

(肥料は毒物扱いとなり、航空搭載できないので拒否されます)

その頃、宮古島は平均気温20度と暖かく、鎌倉の5月くらいの過ごしやすさでしたが、枝のみのパキラを2週間以上も眺めていると、不安が募ります。

寒い時期の強剪定は、やっぱり良くなかったのかな…と諦めかけた頃。

 

3月下旬。(剪定から17日後)

小さなツノのような新芽を確認!

 

根っこや茎の中では、着実に歩みが進んでいたかと思うと、

やっとこ姿を現した黄緑の新芽が愛おしくて仕方がありませんでした。

それから新芽は次々と吹き、朝に透き通っていた柔らかな葉は、夕方には緑濃くなり、

みるみる葉を広げて存在感を増します。

 

パキラの成長確認をもって引越しプロジェクト完了です。
 

  

ささやかな変化、小さな進捗が大きな喜びとなって心身を巡り、

新しい日々が積もっていきます。 

 

 

時の紡ぎ。

日々の積もり。

 

 

ひとつひとつ、大切に大切に。

 

 

 

 

地球の日、ここで深呼吸できる喜びを
感謝の気持ちで味わいながら、平和を願います。

 

 

 

 

 

 

 

2024年

3月

18日

新しい風

くまから宿泊業をCLOSEしてから、3ヶ月が経ちました。
3月15日には、住み慣れた鎌倉の地を卒業し、新生活がスタートしました。

 

もう、くまからの電話は繋がりませんが、おかげさまで私たちは元気にしております。

 

この数ヶ月の間、ありがたくも「挨拶に行きたい」とのお声を沢山頂戴いたしました。

にもかかわらず、なかなかお応えできずにいました不義理をお許しください。

 

様々な準備と後片付けに夢中で、毎日毎日、精一杯動き続けていたら、いつの間にか引っ越しの日を迎えることになっていました。

 

 

間もなく春分。

宇宙元旦ですね。

 

皆様はどんな春をお過ごしでしょうか?

 

同じ星の、同じ空の下より、

皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

そして、地球の平安を願います。

 


またどこかでバッタリとお会いできたら楽しいですね。

これまで、本当に本当にありがとうございました。

 

 

 

 


 

〈 写真 〉宮古島・西平安名崎

 

 

 

 



 

 

2024年

1月

07日

ちいさな命

 

2024年。
皆様が、少しでも多く、心穏やかな時間をお過ごしになれますよう、お祈り申し上げます。

 

 

 

 

最近は、庭を眺めながらゆったりと過ごす時間を

とてつもなく尊いことに感じます。

 

屋根と壁に守られ、
鳥と風の音に耳を澄ませながら

あたたかいごはんをいただける幸せ。

ありがとうございます。有り難う御座います。


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くまからは、2023年12月31日付で宿泊業をたたみました。
10年6ヶ月間、お客様にくつろいでいただいたソファで過ごす朝が、とても新鮮です。

 

窓外を眺め、木の枝や蓮鉢に鳥が止まったら、
手元のコーヒーの傍に置いている双眼鏡で、鳥を観察します。

 

 

ヒヨドリが、くちばしを器用に使って水を飲みに来ました。

メジロは懸命にサザンカの蜜をついばんでいます。
シジュウカラは、サルスベリとサツキの茂みをお喋りしながら行ったり来たり。

 

双眼鏡を通すと、庭での出来事は、まるで別の星の事のように感じられます。

 

___

 

もうすぐ、こちらで過ごす朝も、新しい持ち主さまにバトンタッチです。

 

人とのご縁、時とのご縁、場所とのご縁、

たくさんのご縁が奇跡の連なりのように織られながら、

人生は進んでいくのですね。

 

 

 

心を寄せてくださった皆様には、感謝の気持ちでいっぱいです。

おひとりおひとりに、直接お伝えしたいことがたくさんありますが、もうしばらく見守っていただけましたら幸いです。

 

 

〈 写真 〉双眼鏡の中の世界。蓮鉢にヒヨドリ。